【2019年度第2回コラム】伝統を背負う者
~25期 弓削多春貴 × 26期 鈴木貴晴 × 28期 佐野清 × 29期 荒木佑之輔~
東北大学男子ラクロス部には代々受け継がれる伝統の番号がある。背番号14番、そして背番号3番は東北DFの中心選手に受け継がれてきた。現役の背番号14番、そして過去にこの背番号を受け継いできた強者たちに話を聞いた。
中嶋:今日はお集まり頂ありがとうございます!背番号14をつけてきた皆さんに今日はいろいろとお話を伺いたいと思います。
一同:よろしくお願いします!
中嶋:では最初の質問。皆さん今もとても仲良くお話ししてますが、練習外でもご飯行ったりとかするんですか?
鈴木:俺清(佐野)に5万円くらいおごってると思う(笑)。
佐野:いやいや、そんなじゃないですよ!まあでも結構‥節目とかには。去年の開幕戦のときとか関西戦のときとかは。俺が2年で初めて試合出るときとか、あとは俺が代表に選ばれたときとか。節目節目に。
弓削多:いい先輩だね。
鈴木:散財ですよ。
弓削多:それってそっちが声かけるの?
佐野・鈴木:場合によりますね。
佐野:関西のときは僕が誘ったし、代表に選ばれたときは貴晴さん(鈴木)から。行くぞ飯!って。
鈴木:これ恥ずかしい。
一同:笑
佐野:ゆぴは断るから。
荒木:いやマジでびっくりするくらい予定合わないんっすよ!行きたいんですよ。行く度に結構おごってくれるし。
弓削多:かっこいいじゃん。
佐野:俺とゆっぴは学年も近いから。
荒木:結構しゃべりますね。
中嶋:ゆっぴと弓削多さんは去年一年間一年チームとして一緒に過ごしてましたけど、ご飯行ったりしますか?
弓削多:去年ゆっぴ(荒木)はMFだったから、あんまり教えてないもん。
中嶋:そういえば確かにゆっぴ一年のころはショートだったもんね。
佐野:でも荒木だけ弓削多さんのお世話になるの2年目だよね。
荒木:めちゃめちゃお世話にはなってます。ミーティングとか同席してくださったり。
弓削多:今シーズンはロンミで結構ミーティングしてるしね。どう?なんか学びある?
荒木:ありますよ!
佐野:例えば?
荒木:例えば‥ディフェンスミーティングだと全体的な概要がほとんどだから、ロンミの細かい動きについては弓削多さんが直接教えてくださって、それはめちゃくちゃ助かってます。
中嶋:なんだかんだつながりは深そうな感じですね。
弓削多:まとめて‥これから仲良くしていきましょう!
一同:笑
中嶋:じゃあちょっと話題を変えて。皆さん東北のディフェンスを引っ張っていく存在だとは思いますが、東北のディフェンスを背負うものとしてのこれからの目指すところについて教えてください!
弓削多:うーん、俺は強くなってほしいよ!
佐野:いやそれはそうだけど(笑)!弓削田さんの代のときのこととか教えてください!
弓削多:俺の代は個の実力が今の代にくらべると高くなくて、みんなで守ろうって感じだったから連携の部分はすごいこだわってたかな。今の代は個の実力は高いからある程度自分たちで解決できる部分が多いと思う。でも俺らもただ無駄にやってきたわけではないので今のチームでもっと連携の部分を高められればもっと堅い守備になってくるんじゃないかなって思う。せっかくコーチやってるのでそこを伝えていけたらなと思います。
佐野:ありがとうございます。貴晴さんは?現役のときのモチベーションとか。
鈴木:俺は‥面白いのが一番かな!うん。
中嶋:清さんは?
佐野:俺は今年日本のラクロス界がどういう風にシフトしてるか、どういう風なものを目標にやっていてるかみたいなところとかの国際レベルを肌で感じてる。何かに通用するかっていう物差しを持つことって大事で。どれだけいいディフェンスができたとしても関東関西に勝てなかったら意味がない、そのためには関東関西がどういう風に守っているかとか、関東関西のオフェンスに対して対応するためにはそうしたらいいのかっていうのを今は試行錯誤している段階かな。
来年に関して一個思うのはディフェンスをしないっていうのが重要なのかな。奪う、そしてオフェンスにつなげる。基本的に守るだけじゃ勝てないと思ってて、その先にあるものは絶対オフェンスであって得点につなげなきゃいけない。こっちがボールを奪って、得点に結びつけてこそのディフェンスだと思う。下から支配できるディフェンスをやること、それがディフェンスをやってて一番やりがいになることだと思うな。やっぱりディフェンスはミスが目立つポジションだし、一個のミスが失点につながっちゃってやりづらいところはあると思うけど、その中でもこっちからゲームを支配していって東北のオフェンスがすごいって思ってほしいです!
中嶋:ゆっぴは?個人的な目標とか。
荒木:目標‥そもそも目標はずっと開幕スタメンで。それが達成できず終わってしまい‥。今シーズン中にスタメンをとるっていう目標にむけて、どれだけ頑張れるか。自分は少しサボり癖があるところがやっぱり弱くて、そこが差を詰められない要因なので自分に厳しくなりたい。この先、来年とか余裕ぶっこいてられないし。今年Aチームを経験している分来年は少しひっぱる立場としてやっていかないといけないと思うと、今のままじゃ実力が足りないって感じるので、もっともっと厳しくやっていきたいです。
中嶋:じゃあ最後に、皆さん背番号3と14を受け継いでいますけど、その背番号についての思い入れとか、背番号にまつわるお話を効かせてください!
弓削多:俺が一年生のとき、背番号何にするっていうはなしになって、当時4年生で副将をやっておられた大智さん(22期 山坂大智)という方に仲良くしていただいてて。僕も14番がすきで14番のメッジとか使っていたので、そのまま14番をいただきました。二年生はその14番に恥じないように試合に出て頑張っていました。そして僕が二年生のときに3番を背負っていた小川将幸さん(23期/2017年度HC小川将幸)という方がおられて、その方にプレー面でもプライベートでもお世話になっていて、そんな方から3番を受け継いでほしいといっていただきました。それで心機一転3を背負うことになりましたね‥。プレッシャーもあった中無事4年間をやり遂げられて良かったです。3をもらったのは後輩が3もらうんなら14下さい!っていってきたってこともあります。大事にしてきた14をもらってくれる後輩が出てきたので、これはもう14を託して自分は3で頑張ろうって思いましたね。
中嶋:番号をもらったときとかはやっぱり重いなって思いましたか?
弓削多:めちゃくちゃ重い!
佐野:重いですよね。
弓削多:活躍しなきゃっていうプレシャーで正直3年生のときは一番辛くて、あんまり楽しめなかったと思うな。なんとかしなきゃってもがいた1年で。4年生になってからはキャプテンになって、一番なんとかしなきゃっていうポジションにはなったんだけど、逆に吹っ切れて自分が楽しもうって思た。のびのびやった結果もちろん苦しい思いもしたけど、いい思いもさせてもらえて良かっです。
鈴木:僕が14もらうことで流れができましたよね。3をもらうときはこれを東北大の背番号の流れの一つにしたいと思ってました。自分が3を渡すってなった時はもらってくれるかちょっと緊張しましたね(笑)。
佐野:割とずっと欲しいっていってましたけどね。
鈴木:それは確かにそうなんだけど。どうなんだろうなって思ってて。背番号って後輩がもらいたいって思うのもありますけど、もらわなくちゃいけないっていうときも結構あると思うんですよね。俺も正直番号でいったら3ってそんなに好きじゃないですもん。でも人と流れの伝統があって、それを重んじるのは重要かなって思ってました。だからもらってくれたときはほっとしたし嬉しかったですね。
佐野:俺は1年生でロングになった時に、来年の背番号ってどうなるんだろうってちょっと考えたことがあって。貴晴さんとも仲良くさせていただいていて新人戦とかでも14をいつも貸してくださっていたので、来年は14がいいなって思ってました。僕は前に背番号をつけてた人がどんな人だったかっていうのを意識して影響を受けちゃうっていうのもあって、まささん(小川)がいて、弓削多さん、貴晴さんっていう方々がつけておられた背番号は欲しいなって思ってましたね。3に関してはずっと貴晴さんに欲しいって言ってきたんだけど、いつも「いや?」って微妙な返しをされていて(笑)。去年の関西戦の4Qの途中くらい、俺がミスってたときに、「おまえ来年3つけるんだろ!」って急に言われて。今言うことじゃないでしょ!って思いましたね(笑)。
14番をあげるときは流れって言うか、雰囲気がありましたね。新人戦とかでユニホーム結構貸してて、あげる雰囲気にはなってたけど、直接言われたことはなくて。いらないのかなって思ったり‥。
荒木:いや!違うんですよ。僕は逆に1年のときはずっとミディだったじゃないですか。だから14もらっちゃっていいのかなっていうのがあって。ロングとショートで迷ってた時期だったので、14もらっちゃっていいのかなって思ってましたね。そしたらいらないならいいやっていう連絡をくれて。じゃあください!って。
佐野:受け渡すときはやっぱり、一番たくさん教えてた人とか、親密な人っていう感じだから、その点では渡しやすいよね。
弓削多:知らない子に欲しいって言われても思い入れなくなっちゃうよね。
佐野:あげたからこそ、いっぱい教えて、上手くさせて活躍させたいって思う。入部当初からゆっぴにはロングやれよ!ってずっと言ってきたので。
弓削多:ゆっぴは最初かたくなにショートやってたけどね。
荒木:14番もらうって確定したときにロングに心が決まった感じもありましたね。清さんのあとっていうのはめちゃくちゃプレッシャーはあります。代表で活躍している清さんの番号をもらったので、自分も活躍しなくちゃて。今は自分の実力と番号の重さでとても難しい時期です。
佐野:弓削多さんもずっとショートやってましたよね。
弓削多:1年のAB分けのときにロングにしたらAにあげるって言われて。ロングになったら教えるためにまずAに上がってもらうとのことで、ロングやるしかないってなりましたね。A練にいったときに、最初は端でパスキャしてて、そしたらスパルタだっていって気づいたらどんどん練習に混じるようになっちゃってましたね。ロングになって3日で地区交流(東北地区交流戦)に出て、そのまま関東遠征にも連れて行ってもらって。‥周りの目はそうとう痛かったですね。
佐野:結構しんどかったですか?
弓削多:しんどかったね。でもそれを気にする余裕もないくらいっぱいいっぱいだったね。
中嶋:なるほど。皆さんありがとうございます!いろいろなエピソードがきけて面白かったです。これから厳しい戦いが続きます。みなさんの多方面からの活躍を期待しています!
東北のDFに代々受け継がれてきた背番号。そこにはこれまで数々のチームの危機を救ってきた男たちの熱い思いが詰まっていた。これからも負けられない戦いは続く。伝統を背負う彼らの活躍に期待したい。
29期TS 中嶋彩瑛
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