【対談】DF対談
今回は、東北リーグ最終戦を控えたAチームに所属する、DFリーダーの米田遥哉(33期DF)、前嶋匡一朗(34期DF)が、下級生時代からかかわりの深い、BチームDFコーチの両川颯一郎さん(31期DF)に、残りのシーズンへの思いや心構えについてお話を伺いました。
司会:本日はお集まりいただきありがとうございます。まず初めに、皆さんは同じ32番という背番号を受け継いできたと思いますが、どのような経緯で背番号をもらう、または渡すことになったのか教えてください。
両川:俺とはるや(米田)は、1年生の新人戦winter前に、同じポジションの上級生とペアを組んで練習しましょうってなって、はるやがロングだったから一緒に練習してたのが最初のきっかけだった。
米田:俺がめっちゃ誘った。
両川:練習はとにかくめっちゃやってたよな。平行パスとかめっちゃやってた記憶ある。
米田:うわーやりましたね。俺がオープンのキャッチ全然できなくて(笑)
番号もらったのはいつでしたっけ。
両川:winterは俺が32番の前に付けてた98番を付けてたよな。で、そのまま2年生に上がって、俺が引退した後に32番になった。はるやも2年生ながらAチームに上がって、スタメンだったから話す機会も人一倍あった。
米田:めっちゃお世話になったからもらいたかった。
両川:て言うしかないよな(笑)
米田:いや、実際なってますよ!あと、俺があんまり先輩と仲良くなくて話せる人が少なかったんですけど、両川さんは積極的に話しかけてくれたし、俺もすごく話しかけやすかったので、両川さんについていけばうまくなると思って練習してました。だから背番号欲しいなって思ってましたね。
両川:なんかめっちゃ聖人みたいになってる(笑)
一同:(笑)
米田:聖人っすよ。
両川:はるやと前嶋は?
前嶋:背番号もらった時ははるやさんとはほぼ関わりなかったです。俺もはるやさんとほぼ同じ流れで1年生の時に両川さんとペア練やってて。
両川:確かにやったな。
前嶋:一緒にグラウンドとか壁とか行ったり、ビデオ反省やったりしてました。両川さんとすごく関わりがあったから、32番の前につけてた番号があるって聞いてはるやさんから98番もらいましたね。
米田:俺ときょういちろう(前嶋)は今年からめっちゃ関わるようになったよね。
両川:2人ともスタメンだしな。
米田:きょういちろうに毎日壁動画(自主練習動画)送らせてる。
前嶋:そういうのをやり始めて、最近関わりが深くなった感じがしてます。
両川:なるほどね。エピソード少ないね(笑)
一同:(笑)
米田:今シーズンのメンバーを見たときに、「これきょういちろうが担わないと無理だな。だからDFリーダーとして俺がもっと関わらなきゃいけないな。」って思った。パスキャやばいし(笑)
両川:まだまだね(笑)
米田:毎晩自動でLINE送れるシステム作りました。
一同:(笑)
前嶋:毎晩9時に「壁行った?」ってLINE来ます。
米田:iPhoneのショートカットってアプリでできるんですよ(笑)
両川:前嶋も自動で返したら?(笑)
一同:(笑)
両川:9時1分に「行きました!」って(笑)
前嶋:作ろうかな(笑)
両川:もはや意味のない会話。
前嶋:去年は俺がB幹部やってて、両川さんがBコーチだったから両川さんの方がはるやさんより関わりありましたね。1年生と2年生のときは両川さんとずっと関わってて、3年生ではるやさんって感じ。
司会:ありがとうございます。では話題を変えて、きょういちろう(前嶋)は今年Aチームに上がって、今シーズン自分が努力したことはありますか?
前嶋:去年よりもちゃんと戦術を考えるようになったことかな。去年はとにかく目の前の相手をぶっ倒せればいいやみたいな感じだったけど、今年は戦術の理解度を高めようっていう努力をしました。スタメンで使われることが多い中で、求められるものもどんどん大きくなっていったので、それに応えられるように頑張りました。
両川:なるほどね。はるやはどう思う?
前嶋:怖いわー(笑)
米田:成長してるんじゃないですか。
一同:(笑)
米田:ぶっちゃけきょういちろうって何も考えてないんじゃないかって思ってたんですけど、反省とかで自分と考えてることが意外と似てることが分かって、「意外とこいつ考えてるんだな」って成長を感じました。それを3月、4月くらいから感じ始めて、危機感感じて自分で頑張ってくれたのかなって思いましたね。
前嶋:ビデオ反省ははるやさんをもっと誘えばよかったかなと思ってます。
両川:まだ遅くないでしょ。
米田:全体反省よりも1対1でビデオ見るのが1番伸びるからね。
司会:では次にはるやさん(米田)が今シーズン成長したと思うところを教えてください。
米田:成長しきったとは言えないんだけど、自分の知ってることを下級生に落とし込む能力は向上したかなと思ってる。自分はこれは普通だろって思ってることが、意外と周りは常識だと思っていないことにシーズン始まってから2か月くらいかかってようやく気づいた。気づくまでは自分がやりたいようにチームが進んでくれないことにめっちゃ苦しんだけど、うまくいってない原因を考えて前提から言語化してみると理解してくれたから、そこからDF組織がよくなっていったと思う。
両川:度々きよしさん(Aチームヘッドコーチ 佐野清)にも言われてるリーダーシップ的なところか。
米田:そうですね。俺って1つの駒だったらあまり目立たないし、そこそこできちゃうけど。
両川:天才だ(笑)
一同:(笑)
米田:だから、周りに合わせるなら割といい感じにできるんです。でも2年生から試合には出てたけど、33期のリーダーかって言われたらそうではなかったし、周りを巻き込む力が弱かった。その部分は完全にできるようになったとはまだ言い切れないんだけど、今シーズンで成長したなって思います。
両川:先頭に立つ経験というかね。
米田:はい。最初は結構辛かったです。こいつらなんも分かってないじゃんって(笑)
両川:前嶋とか?(笑)
米田:はい(笑)
一同:(笑)
両川:怪我期間1か月半くらいあったと思うけど、そこでの変化とかはあった?
米田:1か月半とは言いつつ治療で地元に戻っていて、3、4週間は仙台を離れていたので、辛い期間ではありました。その期間は自分が成長したというよりは、みんなが成長してくれたっていうのが大きいですね。俺がいなくなったときに、なべゆう(33期DF 渡邊悠希)とか、かける(34期DF 森田翔)とかがリーダーシップを取ってくれた。そのあと実際に6on6に入ってみたら、怪我前よりフィールド内で共通認識を取ってくれたり、指示を出してくれたりしてるので、そこの面ではみんな成長してくれましたね。
両川:なるほどね。
米田:去年いちろうさん(32期 昨年度DFリーダー 鹿島一朗)に「今シーズンはリーダー2人くらい必要じゃない?」って結構厳しいことを言われたんですけど、実際ずっと感じてて。そこで、なべゆうとかかけるが成長してくれたのはすごく嬉しかったです。
司会:(前嶋に対して)はるやさん(米田)が怪我で離脱してすぐに、はるやさん以外のDFでミーティングをしていたと思いますが、どんなことを話しましたか?
前嶋:DF全体では、チームが七帝、関東遠征と負け続けてて、チームに対して正直どう
思ってるのか話し合いましたね。同期だけでミーティングしたときは、下級生が活躍しなければいけない状況で自分たち(3年生)はどういう振る舞いをしなければいけないのか話しました。リーダーシップを取るのがはるやさんだけじゃダメで、DF1人1人がリーダーシップ取らなきゃいけないよねっていう話になりました。話し合いを経てみんな変わったと思います。
司会:きょういちろう(前嶋)自身も、メンタル面でははるやさん(米田)の怪我がきっかけで成長したと思いますか?
前嶋:やらなきゃいけないなって思いました。
両川:マインド的な部分でも成長できたんだね。
米田:、、なるほど。
両川:今後に期待だね。
一同:(笑)
両川:アウトプットとして外に見えるまでには時間がかかるからね。そこは耐えて頑張るしかないよ。
米田:こっからだね。
司会:では、次に両川さんから東北リーグ最終戦、ラクロス全日本大学選手権を目前にした2人にアドバイスをお願いします。
両川:まず前嶋。1~2年のときを見てきて、すごくいいなって思ってたところは、要求されたところに徹底的に応えるところ。指摘されてもわかった風にして終わらせちゃったり、自己防衛のためにすねちゃったりするやつもいる中で、手をかけた分だけ上達してくれるみたいな部分は他にはない良い部分だなって思う。
前嶋:ありがとうございます。
両川:だけど、去年からちょっと自分に甘えてしまってる部分があるなとは思ってた。別に説教してるわけじゃないんだけど(笑)
前のAコーチ対談ではや(31期 AチームDFコーチ 多喜乃葉弥)が「前嶋は今変わらないでいつ変わるんだ」みたいなこと行ってたけどその通りで、現状に甘えないで自分に負荷をかけて能動的に変化していってほしい。
それが今求められてることなんじゃないかって思うし、去年実際Bコーチとしてしてほしいと思ってたこと。今後突き抜けていくためにはそういうアクションが必要になっていくんじゃないかなと思う。アドバイスというか、してほしいなって感じ。スタッツ(個人としての成績)とかでもイマイチ輝けないのはそういうとこなんじゃないかなって。
前嶋:その通りだと思います。
両川:4年になったら責任感でどうせやるんだから、それなら今のうちからやったほうがいい。今が選手として花咲くかどうかの分かれ道。
前嶋:頑張ります。
司会:はるやさん(米田)は3年生のこの時期をどんな思いで過ごしていましたか?
米田:この時期俺は必死だったかな。途中まではいちろうさん(32期 昨年度DFリーダー 鹿島一朗)、はやさん(31期 AチームDFコーチ 多喜乃葉弥)、俺、けいすけさん(32期 星野恵介)がスタメンで決まってたんだけど、このあたりからてらさん(32期 寺端洸貴)とけいすけさんとポジション争いするようになった。そこで負けたら自分も輝けないし、自分の代も不甲斐ない感じになってしまうから、この時期はとにかく負けたくないっていう気持ちに動かされてたかな。
両川:3年のスタメン争いなんて必死だよな。
米田:今年はメンバー的に自動的にきょういちろうがスタメンになってて、成長できる環境に自分を置けないっていうのはわかる。だけど、自分ができてない部分はみんなに指摘されると思うから、そこに対して必死さを見せてくれるといいんじゃないでしょうか。
前嶋:はい。
両川:きょういちろうが辛い対談になってる。
米田:こういう会になるって予想してたもんな(笑)
前嶋:うすうす気づいてました(笑)
一同:(笑)
両川:はるやは俺が4年の時とちょっと境遇が似てる。同期が怪我とかで抜けて、俺1人で下級生のマネジメントをしなきゃいけなかった。そんな中で、試合になったら1枚目のOFを見なきゃいけないから自分も余裕ない、でもチームも見なきゃいけないっていう。それに加えてはるやは怪我とかもあったわけだから、苦しさを理解しきることはできないけど、似てるからマジで頑張ってほしいと思う。むしろこういう時こそ個人として突き抜けるチャンスなんじゃないかな。負荷がかかってる方が成長できるし、飛躍的に何か変わるきっかけも掴めるチャンスが多いと思う。これはアドバイスっていうか期待。
アドバイスで言うと、プレー中はしがらみとか一旦置いといて、プレーだけ考える。俺らの代は若干沈んじゃう傾向があったから、タイムアウトのときはチームの雰囲気を上げなきゃっていうのはあったけど、試合中はいいプレーするには何が必要かってことだけに100%自分の頭を使うっていうマインドで試合に臨んでた。まあ、個々人に何がフィットするかわかんないから一例として参考にして。
米田:結局、最後は俺が頑張らないとですよね。それでいてみんなが着いてくるので。
両川:強いATたちを抑えなきゃね。その上でスタッツっていうのが求められることなんじゃないかな。
米田:そうですよね。ありがとうございます。
司会:最後に、現役2人の今シーズンの意気込みをお願いします。
両川:気になる。
前嶋:意気込みとして浅いかもしれないけど、そろそろいいスタッツ残したい。東北リーグでプレーしてて負けてる感じはしてないけど、グラボとかCTOとかの数字が結果として残ってないから、その辺を見せられるように頑張りたいなと思ってます。
米田:来年に向けてって意味でもね。
両川:対人能力を期待されてる選手として前嶋に求められることでもあるだろうしね。
前嶋:頑張ります。
米田:俺は、DFリーダーとしての責任を果たさなきゃいけないから、最後の最後まで自分も成長し続けるし、全員に対して求め続けることで堅いDF組織を作って、全学勝ちに行きます。
両川:堅い守りの先に勝ちがあると。
米田:そうですね。試合においては、前提としてDFがある上でOFがどれだけ点とれるかみたいな感じなので、そこの堅さの部分はもっと周りに要求し続けていこうと思います。
両川:マジで頑張って。
司会:本日はお忙しい中ありがとうございました。
(文責:涌井古都)
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